「へぇー、ここが今あなたが住んでるところなのね」
「そうなんよ。いらっしゃい、ヴィクター」
わたしは今ジークの家にきている。
IMも始まったし、ジークがいまどんな所でどんな暮らしをしているか気になったからだ。
「それにしてもまたこんなジャンクフードばかり食べて」
わたしがそれを取り上げるとかえしてーと手足をバタつかせてくるジーク。
そんなところもかわいいものだ。
ジークはわたしにとって目標だ。
戦技は強いし、日常のこんなかわいいところも。
わたしの見込みではあのポンコツ不良娘だってこの子に惹かれているはずなのだ。
「そういえば、IMの選考会のときあのポンコツ不良娘に話かけられて嬉しそうにしてたわね。それに、選考会に出てた子にアピールなんてしちゃって」
これでジークに惹かれる子が増えたらどうしてくれるのだろう。
「そんな嬉しそうになんて……、ヴィクターだって番長と楽しそうに話してたやん」
「わたしは楽しそうになんかしてませんわ。ただ、あの子は面倒なだけですわ」
そういってわかった?、という意味も込めて頭を撫でるとジークは顔を赤くしながら嬉しそうにした。
「まあ、それはそれとして今度本当にうちに来なさい。そうすればあなたの好きなもの出してあげるんだから」
そういうとジークはまた笑って頷いた。
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