「鈴凛ちゃん、少し休憩しない?」
「……さっき始めたばっかりじゃない。もうちょっと頑張りなさいよ。それに衛ちゃんが勉強教えてって言ってきたんでしょ」
私は今、衛ちゃんの勉強した見ている。
学校の帰りに衛ちゃんが頼んできたのだ。
何でもこの前の定期テストの結果が悪かったせいで今度のテストの結果によってはお小遣いが減らされてしまうらしい。
衛ちゃんは私の姉妹の一人で今は離れて暮らしている。
彼女は運動は得意だが勉強は苦手で自分一人じゃどうしようもないということで私に頼みにきたのだ。
まぁ、可愛い姉妹のためだから私も断ることはしないで引き受けたんだけど
「ほら、ちゃんと集中してやらなきゃ」
さっきから全然集中できていないのだ。
ずっと外を見ていて、今にも遊びに行きたそうにしている。
「そうだけどさ、こんなに天気がいいんだから……」
「そんなこと言ってるとこれからはお金とるわよ。私だって暇じゃないんだから」
そんなぁ、なんて言いながらしょぼくれた顔をする衛ちゃん。
運動してるときはほんとにカッコイイんだけどね……。
そう、彼女は女子に告白されるくらいカッコイイんだけど、今はしょんぼりしていて情けなく感じる。
「……はぁ、今日の分を終わらせてから遊べばいいでしょ? 私だってずっと勉強してろとは言わないわよ」
じゃあ、頑張るよとペースを上げる衛ちゃん。
いつの間にか彼女は私の好きな彼女の顔になっていた。
PR