「さやかちゃんはどうして戻ってこれたの?」
「それは、よくわからないけど……、何?まどかはあたしが戻ってこなければいいと思ったの?」
「ち、違うよ。でもほむらちゃんもさやかちゃんのことは諦めろって言ってたし……。戻ってきてくれて嬉しいけど何でかなって……」
「ごめんね、まどか、心配かけて。でも本当にわからないんだ。気がついたら戻ってきてたから」
「それといっぱい酷いこと言っちゃってごめん。まどかは私のことを心配してくれてたのに私は色々あってまどかのこと傷つけて……。こんな私だけど友達でいてくれる?」
「もちろんだよ。さやかちゃんはずっと私の友達だよ」
まどかは優しい。あんなことを言ったあたしを許してくれてあたしのことをまだ友達だと言ってくれる。
放課後、さやかの家
「杏子、杏子、杏子」
「あぁ、何だよ?」
「呼んでみただけ」
「お前、殺すぞ?」
「何よ、あのときあんな告白してきて」
「こ、告白なんてしてねーし」
「ひとりは寂しいもんな、……あたしが一緒にいてやるよ」
「ちょ、おま、それ……」
「嬉しかったなぁ。杏子があたしのことを思ってくれてるんだなぁって。こんなところで絶望してる場合じゃないって思った」
まどかにはわからないと言ったが、何となく思ったことがあった。
杏子のその言葉を聞いたときもう一度頑張ってみようと思えた。
私のことを思ってくれている人の為に頑張ってみようって。
杏子は前からあたしのことを気にかけてくれていた。
それなのに、あたしは杏子のことを勘違いしていた。
本当は人のことをきちんと思える優しいやつなんだ、ちょっと不器用だけど。
杏子だけじゃない、まどかもあたしのことを心配してくれていたのに、恭介のことや魔法少女のことで頭がそこまで回らなかった。
あたしは杏子に惹かれていった。
「杏子、好きだよ」
「さやか、お前何言って……」
「杏子はあたしのこと嫌い?」
「……」
「……」
「あーもう、好きだよ。あたしはさやかのことが好きだ」
顔を真っ赤にしてぶっきらぼうに言ってくる杏子も可愛いと思った。
「食うかい?」
顔を真っ赤にしたまま持っていたお菓子を差し出し、そう言ってきた杏子にあたしは
「今は杏子が食べたいな」
そう言って杏子に口づけしてベッドに押し倒した。
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